もっさり居合備忘録


<制定編>

所作・姿勢

・居合腰を取る
 1、力を抜いて体を丸く丸めながら重心を落とす
 2、背筋を真っ直ぐに戻す
 3、軽く胸を張って肩のラインを一直線にする
 4、下腹を出しつつへそ上を凹ませる
 5、顎をひく

・肘と中指が体の横のラインにくっつくように力を抜いて腕を沿わせる

・指をそろえて軽く伸ばす

・左の脇を締め正面から見て殆ど背景が見えないようにする

・口を軽く締め後ろを見るようにして遠山の目付

・座るときは袴を捌く手が前に出ないようにする

・背中を曲げず座る過程で自然に捌く

・左足膝をつくまでを素速く、右膝を丁寧にそわせ、
 腰を下ろすまでをゆっくりと敵を警戒しつつ

・右膝をつくと同時に左つま先を伸ばし自然に座りきる

・腰が前後しないようにし、一度後ろに下がった腰を前に伸ばさない

・紙一重浮かせて後方に体重を置ききらない

・左手で押えつつ刀が動かないように腰の向きを固定

・目付が下にならないよう正面を見続ける

・右手を足から離さず座りきるときに自然に太股上に移動させる

・手の置き場は太股中程、手前にしすぎない

・立つとき右足は左膝をこえない

・腰が退けないようにし、上体を真っ直ぐ上に上げる

・右膝と左つま先を同時に立てながら止まることなく立ち上がる

・柄頭とこじりが平行に動くよう立ち上がる

・前に歩く特は腹から、後ろに下がるときは肩から下がる

・足首を軟らかく使い、可能な限り足が浮かないようにする

・膝から足を前に出し体を平行移動させる

・一歩目、最終歩は半歩で静かに

・常に軽く膝を曲げておき腰の上下をなくす

・刀を握る手は力を入れず、自然な状態で、動かないようにしておく


中段の構え・素振り

・刀を持つとき右手は親指が中指、左手は人差し指の第一関節あたりに来るように握り
 Vの字が真上にくるようにする

・手首が伸びないようにし自然な形で

・左手小指を柄の最後の菱形に、右手親指が縁金にギリギリかからないようにする

・肘を下に向けて脇を締め、軽く肘が曲がるようにする
 1、肘を横に向け真っ直ぐ伸ばして突っ張る
 2、肘を下に向け、握りを茶巾絞りに入れると肘がゆるまる

・柄頭と臍の間は拳一つ半から二つ

・刀は切先から柄頭までが水平

・左拳が浮かないように下まで下ろす

・前足を垂直にし後ろ足のひかがみをのばす

・股関節に角度ができるようにし、常時主に右腰を伸ばさない

・腰の動きにあわせて体を動かす(足先から先に動かさない)

・足裏で力を入れるのは中足の一番かかと側

・両足の指、かかとは体重をかけず、軽く浮かせるつもりで

・振りかぶりながら肩、肘、拳の力を抜く

・振りかぶった腕は右腕が耳横あたり、右拳が頭上

・腕のゆるみは伸ばしきったところから腕の力を抜き七割程度に落としたところ

・軽く肘を横に開き五角形に近い形を取る(真横までは開ききらない)

・頭上で手と刀が垂直になるように握りを緩める
 1、左手は指をかけて手のひらを柄から離し空ける
 2、右手の手の平で刀を上に押し上げ、切っ先が下がらないようにし、指は緩める

・肘を下に入れながら面の高さで刀が前に伸びるように、
 肩を前に出ない事を留意しつつ回す

・頭上で右手、左手共に下に落ちないように気をつけながら真っ直ぐ前に伸ばす

・小指から中指までを握り、指側の握りの力で切っ先を前に押し出す

・手首はかためず握りが外れないレベルで前に伸ばす

・右手の力は抜いておき、左手の動きにあわせて自在に動くようにする

・刀を前に出し面に入ったところからは手の、
 指の握りの力を抜き、平の握りのみの力で刀を斜め前に押す

・左拳をしっかり前に出し、刀が真下向かってたたき落ちないよう
 肘、手首に伸びのある動きをする

・刀を動かすのと腰が前に出続ける始めと終わりをあわせる
 (右足ので始めと刀の動き始め、左足の止まりと刀の動き終わりを合わせる)

・面に入ったところから臍前まで下ろすとき、刀を体に引きつけるのではなく
 送り足とともに腰を刀に引き寄せて腕に楽なゆるみを作る

・右足が動いている間に左足を送り足することで体が止まることなく動き続ける

・腕と腕の間に上体を割り込ませることで姿勢を作り出し、
 胸上が遅れてこないようにする

・送り足は短く鋭く力強く、決してホバーさせない

・切り終わったとき、肘は下向き、拳は刀の真上(面までは刀が拳の真上)

・前に出るとき左腰から出ることで左手、足の力を強くし、左右のバランスを取る

・始めと同じ形、力の入れ方に戻る

・どこででも止まることができるようにする


刀礼

・腰から右手を離さず可能な限り湖尻をしたに落としたまま右手に持ち替える

・栗形が小指に軽くかかるあたりを持つ(正しくは栗形の下だったはず)

・右手の握りを緩めからだと刀が分離して動くようにする

・神座に礼をしたときこじりが上がってこないよう気をつける

・右肘が動かないよう気をつけながら臍前で左手に持ち替える

・右手の平が前を向かず体から離れないようにする

・座るとき刀が跳ねないよう固定する

・一度座りきって落ち着いた後刀を前に出す

・左手はこじりからひと拳分離す

・左手をしっかり持った後両手同時に前に出す

・手のひらを返さず右手をひき、ついで左手を刀が揺れないよう固定した後離す

・刀をおくときは刀の平を水平より若干前斜め下に向けておくと揺れにくい

・下げ緒は端を指先で押し、一度で刀に沿わせる

・両手を戻した後左手から手で△を作り礼をする

・礼をするとき前に背筋を伸ばしながら顎をひいて姿勢を正す

・前を見ながら面を上げもとの姿勢に戻る

・指先だけつけた「三つ指そろえた礼」にならないようにする

・刀を取り、始めから揃えておいた帯一枚目に臍前から刀を差し
 最後までよどみなく差しきる

・刀が動かないよう腰を落ち着けながら下げ緒を結ぶ

・ねじらず輪に端を二重にして入れるだけにしておき
 どちらの紐を引っ張ってもほどけるようにしておく

・両手を元の位置に戻して前を見据える

・終わりの刀礼は下げ緒をほどくとき左手が刀から離れないようにする

・下げ緒を根本からこじりに向かって下げ緒をしごき
 こじりからすこし後ろで折り返すと三等分になる

・こじりを正面前に置き体を倒しながら前に刀をねかす

・礼をした後こじりを固定したまま刀を45°ほど立て、
 そこからこじりを正面に移動させながら垂直にする

・下げ緒だけで無く鞘にしっかり左手を沿わせこじりからひと拳上のところまでしごく

・刀を左に送るときさりげなく左手をこじりよりさらに少し後ろに送り
 下げ緒が三等分になるようにする

・刀を持ち替え、太股上にきたあたりから静かに置きにいく

・立ち上がりながら柄頭を臍前に保ちつつ徐々に刀を45°にしていく


一本目「前」

・正面から目を離さずに前述の通り座る

・息を吐きながら刀を抜き出す

・ゆっくりと腰を上げながら軸を後ろに置いたままに刀を前に抜き出す

・切っ先が鞘に引っかからないようにし左横から大きく抜き出す

・切っ先三寸から抜刀までを腰から前に体を押し出しながら行う

・刀を体で前に出しながらこめかみからこめかみまで切る

・上半身を45°開き、腰は回さない(回転ではなく前後への開き)

・切っ先三寸から握り始め、切っ先が前に飛んだときに
 腕と刀のタイミングを合わせて右に斬る

・横に大きく軟らかく抜き、切っ先をひっかけて飛ばさない

・刀が前にいったときに抜き手から切り手にする

・抜刀の間、腰が退けないよう、出ないよう、居合腰と地面からの垂直を崩さない

・肘と肩の力を抜きながら手首を返し、左斜め上に切っ先を送る

・切っ先を後ろに送る始めと終わりを前進の始めと終わりを合わせる

・振りかぶりと前進はやや加速しながら

・右拳は最短距離で直線的に頭上にあげる

・右手と左手をあわせて「人」の字に頭上に送り、刀に触れるとともに切り下ろす

・左手が触れると同時に右手の力を抜き、左手に任せて
 太股の上のライン、臍前一拳半のあたりまで一気に切り下ろす

・振り下ろす瞬間左足にに力を入れてつま先が90°以上曲がるまで踏みしめ、
 右足は切り下ろしとともに前に出して踏ん張る

・無理矢理体にかかる力をとどめるのではなく、体を腕の間に
 入れながら居合腰を取りつつ腰を前下に向かって入れる

・頭上で二度振り、静止しないよう、前進の止まりと振り始めを合わせる

・右手を外に返しながら左手を緩め、右手を横に送りきるのと
 左手で左上腰骨を鞘上から抑えるのを合わせる

・右手をかえすとともに目付けを落とす

・左手は柄に沿わせて引きながら体から手の平、手首上5cmをはなさないままに送る

・右手は上に浮かないようにし、突くように真っ直ぐ直線で切っ先を後ろにおくる

・拳の力を緩めながら

・右拳が肩の高さになるよう真っ直ぐ右腕を伸ばしたところに持ってくる

・体から肘までを軽く固定し、肘先を曲げて刀をこめかみに近づける

・こめかみ真横で刀を60°程になるよう自然に調節する

・軽くカーブを描きながら「八」の字に右手を血振る

・緩急は横に送るまでを加速、こめかみに近づけるまでを止まる直前まで減速、
 血振りは加速、目安としては1、1/2、1程度か

・血振りは脱力して切り下ろしとは区別しつつなおかつ力強く

・頭上で刀がまわらないようにする

・右手手の平小指側を外向いて突きだし、手首が伸びないよう曲がらないようにする

・右手は体、地面両方から角度45°、刀も地面から45°、切っ先は右膝前

・左手を腰に押しつけつつ左後ろ下に向かって力を加える

・血振りの起こりとともに前足に向かって力を込め、後ろ足中足から上に立ち上がる

・後ろ足ひかがみを伸ばし、前足の膝を垂直にする

・体を真っ直ぐ真上にあげ、前後にずらさない

・攻め気のまま後ろ足を前足に揃える

・しっかりと左手で鞘を抑えながら前足をゆっくりと後ろに引き、残心を示す

・足首を軟らかく使い、両足とも内側に寄らないよう気をつける

・足の差し替えの間切っ先が右膝前にあるままにする

・足を引くとき刀はその場に置いておくつもりで

・前に足を寄せた時は両膝を軽く曲げて前で体が伸びないようにし、
 後ろに引くときは前に残す膝が後ろに退けないようにしながら腰の高さが
 変わらない範囲で足を一歩引く(前に行くときは有る程度は腰が上がっても問題ない)

・右肘左肘を閉じたまま納刀

・2〜3割入ったところで座り始めやや加速しながら納刀しつつ座り終わりと合わせる

・座りながら徐々に目付けを上に向け、同じ場所を見続ける

・ひざがが床につく直前で止め、ゆっくりと下ろす、

・居合腰を取りながら体が真っ直ぐ下に降りるようにしつつ、前足90°をそのままにする

・最悪後ろ足側で調整する

・膝を落としきらずにとめ、上半身が平行移動して立ち姿勢に戻るようにする

・柄に沿わせながら肘下で腕を動かして右手を下ろし、

 体側に沿うと同時に左足をそっと後ろに半歩引く

・同時に一度しっかりと真っ直ぐ前を見る

・二歩目以降下がると同時に遠山の目付けとなり、次の業に入りながら下がる


二本目「後ろ」

・左足を右足にくっつけて二歩でまわり元の位置からずれないようにする

・目付けを前に残しながら自然に首を後ろに向ける

・肘から下だけ動かしてそっと刀を持つ

・鯉口を切り2、3cm抜き出しながらできるだけ腰が低いところでつま先を立てる

・右ひざを左足に付け、まわったときに軸がずれないようにする

・つま先を立てるとき、両足が離れないようにする

・つま先を立てると同時に回り始め、決して止まらない

・少しづつ抜きながら腰を上げつつ螺旋状になるよう正面を向く

・腰が退けないよう前に体を向け続ける

・右を向くときはそれほど刀を大きく抜かず前に来始めたところから大きく抜く

・前を向いたときに切っ先三寸、居合腰が崩れていないようにする

・左斜め前にしっかりと左足を踏み込み、刀を左から大きく動かして斬る

・右足は真後ろにしてしっかり踏ん張る

・振りかぶりで前に進むとき右足が内側には行ってくるので真っ直ぐ動くよう注意

・上体は45°開かせる

・後は一本目と同じ


三本目「受け流し」

・左足を半歩分左に送りながら右を向き、体の軸が右にずれないようにする

・前を見ながらまわる

・腰の動きがわかりやすいので特に注意して座る

・真っ直ぐ真横を顔ごと向いた後、目付けを上向ける

・右手で刀を抜き上げながら左膝を立て、同時に右つま先を立てる

・刀の抜き上げを早くし、左膝が前に来るときに大体鍔が顔前にあるように

・左足は右足膝よりできるだけ中に入れ前に出ていかない

・左足の向きはやや外向き

・右肘を刀の真下に入れながら肘で刀を持ち上げる

・腰はギリギリまで回さない

・右足を左足に揃えるときに腰は大体正面を向く

・前を向いたときに伸び上がらず腰はやや低め

・刀の抜き上げにおいて、鞘引きは他より弱く、体の向き、形に影響ないように

・右足を揃えると同時に右手の力を一度抜き、切っ先が上に
 上がらないようにして背後に送る

・刀が後ろにいったら、刀を握り、切っ先を上に上げる

・刀を30〜45°程に立てると同時に左手が刀に触れる

・左手は右手を握り始めると同時に右手を追って右肩上に向かって移動させる

・右手の力を抜き左手を握りながら臍前までしっかり切る

・右手は握りの力を緩め、左の補助程度に軽く手の平で押すのみ

・切りと左足を引く動きの終始を合わせる

・右足は後ろに動かすではなく一歩下げるのみで体の軸は殆どずらさない

・立ち上がりから切りまでを一繋ぎに途切れない

・左肘が浮かないように気をつけつつ両肘を軽く曲げて
 左拳が左肩正面右下に来るようにする

・血流しの切っ先は右膝上、刃は敵に向ける

・血流しの姿勢を取ると同時に右手を持ちかえる

・右手を離す際指を軽く伸ばしながら柄に沿わせて離し、
 持つときも指先から柄に沿わせる

・左手を指先を残しながら離し一直線に鞘に送る

・鞘を握り込み臍前に持ってくると同時に右手を動かし鯉口に合わせる

・右肘がからだから離れないように

・刀を前に出しながら右手を縦握りに変え、そのまま納刀する

・刀が二分入ったところで座り始め、着座の力を使って納刀

・右手を刀にかぶせるようにして絞る

・座るとき左膝が外に出て腰が斜めになりがちなので膝と腰を正面向ける

・血流しから納刀までを一繋ぎに途切れない(常時どこかを動かし続ける)

・右手で刀を押えすぎないように気をつけながら立ち上がる

・左足を左斜め後ろに引きながら元の位置に戻る


四本目「柄当て」

・業の前に着付が崩れやすいので鍔で引っかかる
 襟元、踏み引っ張る袴左腰を正しておく

・袴を軽く捌きつつ右足を正中線上の体の前に移動させ立て膝になる

・袴捌きにおいて手の平で太股を押えながら左をこっそりと上に引き上げる

・左膝を目立たないようにしつつ膝が床から3cmほどになった時点から
 必要以上に少し前に出し袴を引きやすくする(右手は特に動かさず脚を動かす)

・それに伴い普通の正座と異なり立ち位置から体軸を少し前に出した状態で座る
 (正しくは真っ直ぐ下がり、体がどこにもずれないように)

・体を垂直にしたまま一度右足を所定の位置に出した後、左足首を
 伸ばしながらゆっくりと腰を後ろに落ちつけていく

・座ったときの形は右膝30〜45°倒す

・左膝は普段の正座より1〜2cm大きく開く

・右つま先、右かかと、左かかとは正中線上

・座るときうつむかない

・体が垂直になるよう後ろに行きすぎず前にかがまず

・手は刀を持っても肘上が動かないよう少し前気味に

・刀に手が触れると同時に柄当てに動き出す

・足音を立てる場合
 1、体の軸を動かす前につま先を立て、その場で少し上がる
 2、真っ直ぐ前に腰から上半身を前に出す
 3、右膝を真っ直ぐ前に突き出しながら足を浮かさずに踵で足を鳴らす

・足音を立てない場合
 1、柄、拳、肩のラインから順に前に出る
 2、膝を前に向かって絞り出し、足の前の部分から地面に噛ませていく
 3、低いところから斜めに上がりながら前に出る
 4、腰は最後まで前に出さず、動き始めたときの斜めの体の形をキープ
 5、終った形はそこそこ垂直

・手は前に出る動きと合わせて刀を前に絞り出しながら肘を下に送る

・肘が最後に外45°程になるよう徐々に動かし、左腕がゆるまないようにする

・片手で動かさず両手ともに均等に力を加える

・しっかり柄当てをした後右手から刀に前に出す力を加えつつ左手で鞘を動かす

・実際には右拳、柄頭、右膝、右股関節は動かさない

・左手で腰元近くまで鞘真っ直ぐ動かすと同時に目付けのみ後ろに動かす

・鞘が腰元近くにきたら、最後の鞘引きとともに腰を90°回し一重身になる

・腰を回すのと首を回して後ろを向くのを合わせる

・抜き放つ瞬間横握りにする力で切っ先を上げ、右拳の力を抜く

・両肩、右肘の力を抜き、右肘と拳がほぼ同じ高さにする

・切っ先はほぼ水平からやや下がり

・左手は限界まで鞘引きした状態

・抜き放つと同時に両手を同時に動かし間髪入れずにつく

・両二の腕を体側面にぶつけるように

・斜め下向けて真っ直ぐつく

・右肘を伸ばすように動かしつつ、上体が縮まないようにする

・左拳は右斜め下に向かって臍下あたりに絞り出す

・しっかり突いた後目から前にむき始める

・横目で正面を見ながら、素速くできるだけ前に顔を向ける

・腰を90°回し、体を正面に向けると同時に顔も正面に向けきる

・同時に体に刀を沿わせながら刀が水平のまま拳を真上にあげる
 (体に対して拳を前には出さず腰を前にすれば勝手に前に来る)

・右膝、右脚は何があっても正面のまま

・体の向き終わりと刀の上げ終わりを合わせる

・右手と同時に左手を上げ、頭上で追いつく

・左手が触れると同時に右手の力を抜きできるだけ前に出しつつ振る

・刀の振り始めの瞬間左足をしっかり真後ろで踏みしめる

・面に入ったところからは指の力をしっかり抜いておく

・振り終った後右斜め前に向かって手の平で刀を「すっ」と押し出す

・速さを合わせつつ左手を一直線に左腰骨前に左上腰向けて当てにいく

・手首が曲がらないようにしつつできるだけ真横に左肘を向ける

・手首が曲がらないようにしつつ横血振りは刃波を水平に、
 切っ先はほぼ水平わずかに下がる程度

・納刀はできるだけ前に出しつつ始めはやや刃を横に倒し前に出す

・切っ先が入った瞬間から刃を上にしつつ納刀

・上体が傾かないように細心の注意を払う

・一、二割納刀した後そっと左足を軽く右側に入れる

・左足が入ると同時に静かに、素速く右足を引く(納刀は最後まで止まらず)

・右足を引くと同時に左足をしっかり踏ん張る

・右足を引いた後上体を腰からゆっくり後ろに送りながら納刀

・体の軸が横にずれる程には座り込まない

・左膝は軽く外に開き、右膝は45°外に向ける

・右膝を前向けてねじ込みながら右足をしっかり前に出すと同時に
 左足を元の位置に戻して踏みしめる

・真っ直ぐ前に立ち上がる

・流れよりもメリハリを大事にして一つ一つしっかり動く


五本目「袈裟切り」

・力を抜いて膝と肘が自由に動くようにしておく

・右足を足一つ分だけ前に出す

・一歩出したときに頭がふらふら動かないように

・動き始めを気づかれないよう右足が地面に触れるまでは体は動かさない
 (正しくは足先、腰、上体を全て同時に前へ動かす)

・右足を出すとき膝は伸ばさず軽く曲げておく

・右足が地面に触れた後体重を載せていく

・体重を前に移動させ体を前に出すと同時に刀に手を触れる

・刀を持つとき肘下のみを動かし握らない、力を入れない

・右足足をしっかり着くと同時に左足を前にやや狭めに(歩く一歩分)出す

・刀に手が触れると同時に左足を踏み込みながら

 刀を腰の前進に合わせて抜き出していく

・足を動かしながら体を前に出し続け、同時に刀を抜き続ける

・徐々に刀を返し、切っ先三寸で逆袈裟の角度になるようにする

・左腰から前に出て決してひけないようにする

・左足を曲げて力をためつつ腰が浮かないようにする

・腰を落とすことで前屈みにならず上体垂直を保つ

・体、腰を無理に正面に固定せずに動きに任せる

・右足を加速しながら出しつつ曲がった左足を前に伸ばしながら抜刀する

・敵に刀が入り斬るときには正面を向かせる

・体がどうなろうと両膝を正面向ける

・後ろ足をしっかり踏ん張りつつ右真上向かって真っ直ぐ切っ先を切り上げる

・手首を伸ばして刀を前に出しつつ切りあげる

・右腕が135°程度上がったあたりで斬りが終るので刀を返し始める

・180°部分まで刀を上げながら刀を返しきる

・手を真上に挙げ手首を楽にした状態で切っ先は真上よりやや後ろを向く

・右手が上に動くとほぼ同時に左手を追い掛け、上で右手が待たなくていいように

・刀が返ると同時に左手でもって袈裟に切り下ろす

・右手の握りを緩め左手で前下に引っ張りながら右手の平で下に押す
 (左手が顔の前を前に向かって出ていく軌道を通りながら下へ)

・両足をしっかり踏ん張ってからだが動かないようにし
 切っ先、刀をできるだけ前に出す(特に右膝が90°を保つように)

・手鎌得に出過ぎないよう両腕の間に上体を割り込ませる

・最初から最後まで一繋ぎで、正面に頭を固定

・目付を落とした後体を前にできるだけ残したまま小さく一歩下がる

・力を抜いた状態で足を後ろに一つ送ると同時に腕を回すことなく八相に構える

・手の軌道は横楕円の左上1/4を描くように
 (そのまま持ち上げることなくかつ小さく畳むことなく)

・足を後ろに動かすとき足のちゅうそく部分が常に
 地面に触れているようにし、つま先で動かない

・哀史をせばめて高くなる分腰は限界まで落とす

・腰を下げながら右足を曲げ、右腕を前に徐々に出していく

・右膝がつま先前に来るまで曲げ、かつ腰を引かずに上体は前に残す

・右拳が殆ど前後に動かないように血振る

・右足が垂直になるまで下がり、腰とそれに伴う上体は合わせて自然に下げる

・足幅は素振りより狭く歩幅より広く、最も腰の落ち着く高さで

・切っ先が外に出ないよう血振ったとき右手首に力を入れ、
 一本目と同じ位置に来るように

・下に柄を押さえすぎないよう気をつけながら落ち着いて納刀

・鯉口をじっくりとおさめて一拍置いた後後ろ足をそっと前足に揃える

・足が揃うと同時に右手を刀からそっと離し体側に沿わせる

・右腕が体側に沿うと同時に左足を足一つ分そっと後ろに送る

・少し小幅の足幅で二、三歩性って元の位置に戻る


六本目「諸手突き」

・一歩目をそっと出す

・二歩目が地面に触れると同時に両手を刀にかける

・始めは両手とも決して握らず刀を抜きながら握りに力を入れていく

・左足に体重を乗せながら刀を中程まで抜く
 (右足は体に合わせて浮かせるがまだ後ろ)

・二歩目までは歩く一歩の足幅で少し狭め

・右足を大きく前に出すに合わせて抜刀
 (足が横に揃うあたりで切っ先三寸)

・右足は力を抜いて左足に揃うところまで持ってきた後
 加速しながら力強く前に出す

・拳を目線の高さまで持ってきたあたりで拳に力を入れ鞘引きに合わせて握り込む

・左腰から出て体が開かないようにする

・右手は上から下向かって力を込めて動かし、斬りを十分に行う
 (前に出して当てるだけで終らない)

・右肘が刀の下にはいるよう刀、腕の角度を調整、肘を最後に伸ばしながら斬る

・握り、右肘、右肩を緩めながら体を正対させ左手を柄にかける

・切っ先が殆ど下がらないようにしつつ両前腕が体に付くまで緩める

・右膝を曲げて腰が上がらないようにし、左足を前足付近まで近づけて体を前に出す

・引きつけたとき左足は力を抜いて足の平を地面につけておく(踵は浮かせる)

・間をおくことなく左足で体を押し出しつつ突く

・肘をしたに向けて手を絞りながら両手の平で刀を押し出す

・右足は一歩膝からしっかりと出し踏みしめて滑らさず、体を前に流さない

・右肘が外に出ないように二の腕を体側に触れるように体に近づけ、
 左腕を軽く縮めて腰の回転で刀を体に近づける

・真っ直ぐ水平には引かず、両腕を緩めながら体に沿わせながら受け流しに振りかぶる

・柄頭はほぼ正中線前、左手は体の近くを通して何があっても
 拳を相対的には前に動かさず、体より前に振りかぶることがないようにする

・手首、体に合わせて刃は軽く回しながら動かし、刃がしたのまま移動させない

・刀は一つの平面上を動くようにし、柄頭を敵に向ける

・振りかぶりは右肘の上に刀を乗せ、肘で上に上げる(左手は全ての力を抜く)

・左肘が上に上がらないようにする

・両手を頭上正中線上にあげ、どちらかで引っ張らない

・頭上に上がると同時に右手の力を抜き左手でしっかり真っ直ぐに切り下ろす

・下記足捌き1で刀を引き、足が揃うところで振りかぶり足が出るところで振る

・一連の動きにおける足捌き
 1、腰を開きながら左足を右足後ろに動く方向めけ手真っ直ぐ置き、同時に
   右足を親指手前内側端を中心に半分ほど回転させる
 2、前に足を出すまで体重がどちらかの足に乗り切らないようにする
 3、右足の力を抜き勝つ左足に体重を乗せない事で体軸を動かさない
 4、腰を少し回しつつ右足を正面向け、そのまま腰を前に押し出しながら前に出る
 5、軽く左足に沿わせ底から力強く加速しながら膝から前に出る
 6、踵を後ろに向けるとき、決して止まらない
 7、腰が上下しないよう膝を最大限軟らかく使う

・刀をその場に置いておき、上記足捌き1をする

・力は抜くが左肘を曲げず右肘を上手く折りたたむ

・前に動ける体勢になったら刀を半円状に動かしながらその場から斬る

・刀が体の横ではなく後ろから振りかぶって振り下ろす

・左手を緩めて振りかぶるのを忘れず頭上で左手の平に余裕をつくる

・業中顔は平行移動させ、特に振りかえり中に目線を下に落とさないい

・突き、斬りの終わり以外では決して止まらない

・振りかぶりと振り下ろしを分けずに動かし、
 かつ力の緩めと締めを使い分けて振りを目立たせる

・全てを腰の動きに合わせる

・前に出るときひかがみをしっかり伸ばす

・振り終ったとき肩と指の力を抜いておき切っ先をその場に
 残すつもりで拳だけ外に向かって開き、横血振り

・納刀しながらさらにひかがみを伸ばし、居合腰を取り直す


七本目「三方切り」

・二歩目までは六本目と同様に歩き、その気になれば六本目が出きるようにする

・三歩目は普通の一歩で

・三歩目で左足首、膝に力をためて軽く右足を前に寄せながら減速する

・そのまま止まらずに右に向かって足を出す

・右足は斜め右に向かって動かす

・斬りの足幅よりは狭く普段の一歩よりは広く

・左足をしっかり押し出しながら腰を入れることで左足を右に向ける

・三歩目が地面に触れると同時に刀に手を沿わせ45°ほど上に向けながら
 刀を抜きだし右拳が臍から2、30cmほどのところまで真っ直ぐ抜く

・鞘引きは五分ほど余らせておく

・右手が前に動いている間は腰も目も前に向けておく

・そのまま前に抜刀するのと同じ力の入れ方、タイミングで抜刀

・目で右を見た瞬間に顔を右に向けかつ右に向かって
 一歩踏み出しながら左腰から右に出る

・右足が出きるのと刀が斬り終わるのを合わせる

・左腰を出しながら鞘をその場に置いておくようなイメージで鞘引き

・抜刀というより片手斬りのつもりで頭上頭一つ分上のところから顎までをしっかり斬る

・前から右への動きは止まらずかつ前と右の動きをちゃんと分ける

・右斬りが止まると同時に前を見て顔も向ける

・顔ごと左を向けながら足と腰を同時に回して左を向く

・両膝の力を抜いておき軽く緩めることで腰の高さを変えない

・切っ先が右斬りが終った点から動かずその場で刃が上を向くように
 回しながら底からそのまま半円を描くように振り下ろしながら左を斬る

・右拳は刀をひっくり返すときに上に動かすのみで決して右に引っ張ったり
・何があっても刀を刃が下のまま上に上げる瞬間をつくらない

 肘を縮めて振りかぶりに持っていったりしない

・右肘が外に出ないようにし、左手を真上にあげる

・左手が触れると同時に右手の力を抜き左手で振る

・刀は一つの平面を動かすように右から左に振る

・腰に合わせて肩を自然に動かすことで刀を自ずと頭上に振りかぶる

・正面の敵、左の敵どちらに対しても受け流しに振りかぶれているよう
 体から前後左右にずらさない

・特に正面を見ているとき、振りかぶりきったときなどとにかく最後まで止まらず斬る

・斬るとき後ろ足を伸ばしながら腰が浮かないようしっかり落として勢いよく振る

・左手が特に浮かないよう形を綺麗に動かす

・左を斬り終わると同時に正面に顔を向ける

・ゆったりと受け流しに振りかぶる

・両足を正面に向けながら腰を回しつつ正面に向いていく

・柄頭を正面向けながら体側に刀をできるだけ沿わせつつ振りかぶる

・刀は決して前に出さずその場から鍔を真上に向かってあげる

・腰元で柄頭が正面向ききることも肘を折りたたみ
 きることもなく反比例曲線のように動かす

・振りかぶる前に右足を前に出さない

・顔横あたりにきたところから右足をそっと前に出し始める

・刀と腰を同時に前に出し、大きく一歩前に出る

・右足は右足と左足の中央、左足はそれに合わせて動く

・後ろ足のひかがみを伸ばし、しっかり斬り下ろす

・指の力を抜いておき、無理矢理緩急をつけない軽い動きで上段になる

・普段の一歩分だけを軽く足を一歩引く

・体軸は余り後ろに下がらないように

・右足を動かし始めると同時に左膝を曲げ、後ろに下がれば
 そのまま垂直になった左足が出てくるようにしておく

・腰が高くならないよう限界まで落とす

・左上段は右手と左手の間で額を守れるように

・刀が縦気味になりがちなので45°を堅守

・残心中は前足5.5後ろ足4.5くらいのつもりで体重をかける

・左前腕が大体刀と一直線、右は軽く開く

・右足を引いた分だけ右腰を軽く斜めになり、無理矢理正面に向けない

・左足から右足に体重を移しながら左足をそっと後ろに少し動かし、
 右膝を曲げながら腰が浮かないようにする

・体軸があまり後ろに動かないようにしながら
 両足が揃うまで左足をじっくりと動かす

・左足の前半分を地面にすらせながら勢いよく後ろに送る

・足が揃うまで刀は動かさない

・「八」の字を書くように両手を動かしながら
 右斜め前に向かって拳を突き出して袈裟に血振る

・変な緩急をつけず一気に血振るが軌道は直線ではなく軽いカーブを描く

・右肘を伸ばし、切っ先は右膝の前

・左肘は真横、左手は左前の腰骨

・足幅がやや狭くなっているので腰を落とすことを注意しながら納刀

・正しい歩数より一歩多く下がって開始線から余裕をとる


八本目「顔面当て」

・六本目と同様に二歩目まで進む

・抜刀でも柄当てでもどちらでもできるように意識を持ちつつ刀に手をかける

・前に握り出しながら真っ直ぐ目と目の間を狙って柄当てする。

・柄当てのタイミングは右足が動き始めた後に前に出し始め
 体と刀の両方を一緒に前に出していき、送り足の終わりとともに終る

・腕をしっかり絞り、肘が斜め下を向くようにするが肘は伸ばしきらない

・左手で鞘を引くのと目、顔を後ろに向けるのをあわせる

・ギリギリまで刀を横にはせず、切っ先三寸から腰を回すときに水平にする

・滞り無く無理に緩急をつけずに鞘を引く

・峰を腰に押し当て続けながら徐々に刀を水平にしていく

・腰が真横を向くまでは腰と一緒に鞘引きし、そこから
 真後ろを向けるまでは左拳の絶対的位置を変えない

・鞘から刀が抜けるまで柄頭を動かさない

・越田めに構えるまで切っ先の高さは一定、柄頭は真っ直ぐ下げる

・右足内側先を中心に回転し踵を真後ろに向ける

・右足を回すと同時に左足をしっかりとふみかえる

・振り向ききったとき左拳は臍前につけ、右拳は腰前、
 握りは軽くし切っ先をあげない

・左足が正面向くと同時に右足を前に出す

・右足が左足に揃ったあたりから突きに出る

・右手が動くときは左手を後ろに動かす

・突ききるときの握りの絞り込みと送り足、鞘引きをあわせる

・鞘引きは最後まで、こじりが上がるくらいまで後ろに引く

・ほぼ真っ直ぐ突き、切っ先が上がりすぎないようにする

・右拳はやや中にはいるようにし、切っ先が水月かつ手首が曲がらないようにする

・小指側で握りこんで押し込むのではなく真っ直ぐ前に向かって握りで絞り出す

・素速く顔を正面に向ける

・左拳の絶対的位置を変えないようにしながらふり返ることで鞘を臍前に戻す

・ふり返るときの足捌きは六本目に同じ

・刀をその場におくようにしてふり返り、肘を下に落としながら
 刀を回転させたのにそのまま真上にあげる
 (正しくは右二の腕を体側につけるようにしながら腕を折りたたみ、
  刀を引き抜きながら体の側面を撫でるように受け流しに振りかぶる)

・正面から見たとき刀が体の右端のラインをなぞるように動かし、体からけっして離さない

・右拳が頭の右後ろを通るように動かし頭の後ろから真上に持ち上げてそのまま振る

・左手はそのまま上に上げて「バンザイ」して頭上で両手を
 横に動かさず縦に動かし柄を持つ

・振りかぶりと足が揃うのをあわせる

・止まることなく腰と刀を前に出し続け振り終わりと送り足をあわせる

・後は六本目に同じ

・全体的二からだが開きがちになるので常に一動作一動作正面を向き続ける

・柄当て、突き、振り、全て腰でしっかり押し出す

・柄頭と切っ先を常に敵に向け続ける。

・手の平の押しと肘の伸ばしと上下のない腰の動き、全て使って刀に勢いをつける


九本目「添え手突き」

・一歩目を踏み込む(二歩目を動かし始める)と同時に目を左に向ける

・二歩目を踏み込むと同時に首を左に向け刀に手をかける

・三歩目を前に出すと同時に左に向き始めまわりながら両足に均等に体重を乗せる

・二歩目と三歩目は少し狭めでかつ等間隔に出す

・回転しながら切っ先三寸まで抜き、演武正面向けて刀を抜く瞬間、
 まわりきってから抜く瞬間をつくらない

・刀は回さず自分の顔前まで六本目同様に抜いていく(位置は六本目よりやや顔近く)

・右肩の力を抜きつつ居合腰を取りながら左に向き、両踵は浮かせておく

・右足に前下に向けて力を入れて踏ん張りながら体をその場に残し左足を一歩引く

・右膝をその場に残し、腰は軽く引いた左足にあわせて動かす

・左足でしっかり地面を踏みしめ抜刀を支える

・抜刀時左半身がひけないようにする

・頭の高さから腹まで斬り、握りこんで止めるのではなく手の力をある程度抜けさせる

・抜刀し終るまで体が斜めにならないよう強引に左半身を正面向け、
 かつ左拳のみ後ろに送って鞘引き

・目付が下がらないよう平行をキープ

・体の左端のラインを固定して右半身を後ろに引いて添え手突きの構えになる

・両膝の力を抜き足を緩めながら右足を左足直前に寄せる

・右足を動かし腰を引き始める瞬間に力まない

・両肩を水平に保ち、腰にあわせて動いて体をねじらない

・右拳は握り込まず多少緩めたまま左手を力を入れずに沿わせる

・右肘が浮かないように体から外に向けて離さない

・右足を引くとき足前半分を真っ直ぐ引き、踵を内側に入れる

・緩めた右膝を伸ばし、左膝を前に出しながら突きに行く

・左足が触れるあたりから力を入れ最後に加速しながら送り足をつける

・両手同時に動かし均等に力を入れて突く

・腰に乗せて刀を動かし、加速の瞬間にしっかりと突き出す

・右踵を浮かし短く鋭く足を動かす

・右腰からしっかりと出し、腰は45°を保つ

・肘を下に落としておく

・右肘を伸ばし右拳を右胸前に持っていく

・しっかり血流しの時間をとった後、腰と右足を正面向ける

・腰を正面向けると右肩が前に出てくる、それによって
 右拳の絶対的位置を変えないことによって右肘をゆるませる

・そのまま左足が右足に並ぶまでゆっくり下がり、刀と体の相対的位置関係を変えない

・左足をさらに後ろに下げながら刃の向きに向かって右肘を真っ直ぐ伸ばす

・拳は握らず手首を伸ばさず切っ先が内側にあるまま平行に動かす

・下がる一歩を大きくせず、軽く一歩下げるのみ

・納刀して足を揃えた後、足一つ分だけ後ろに引いた後目だけ横に残しながら元に戻る


十本目「四方切り」

・一歩目を小さくだし、二歩目を真っ直ぐ前に出しながら
 六本目と同じタイミングで柄に手をかける

・右足をほぼ正面に向けたまま右斜め前にだしながら、
 軽く鞘を抜き出しながら胸前まで刀を上げる

・体をほぼ正面(やや斜めに向ける)に向けたまま刀を45°の向きに柄当てに出す

・右足を踏みしめるのにあわせて刀を前に抜き出しながら
 柄頭が下になるまで一気に柄当てする

・柄当ての瞬間と送り足を合わせる

・送り足は左足を平行移動させる

・鞘を引くのと柄頭を真っ直ぐ前に出すのを合わせる

・右手は敵を押し出すように力強く、胸の高さまで刀を平行移動させるつもりで

・しっかり鞘引きし、同時に腰を左前45°の向きに向ける

・足は腰正面と同じ向き

・右肘を落とし、胸を張り、胸の高さに水平に刀を構える

・刀を前に押し出すときに顔を正面向け、構えたときには左斜め後ろに向ける

・構える際、足を動かす前に刀が突く方向に緩んで動いていかないようにする

・ややつま先を左斜め後ろに向けるつもりで足を平行に左斜め後ろ向けて動かす

・左足を動かしながら右手を体の前に来るまで動かし、
 右足の送り足とともにそこからさらに絞り出す

・四本目より同じ方法で遠くを突くつもりで

・左手は四本目に同じ、但し下に絞りすぎない

・突き終ると同時に顔を左斜め前向け、そのまま右斜め前に向ける

・左足に合わせてそこから半円を描くように右斜め前に向けて切り下ろす

・拳をひねりながら切っ先が上下しないようにそのまま
 頭上に持っていってから振り下ろす

・送り足は殆ど付けない(無理に前に寄せるよりしっかりと伸ばして体を前に送る)

・足の出しと振りかぶり〜切り下ろしをぴったり合わせる

・刀を跳ね上げないように力を抜きつつ受け流しに振りかぶりながら右斜め後ろを向く

・右足の向きに送り足を送りながら左腰を出しつつ足に合わせて斬る

・手の力を抜きながら体を左斜め前に向かって一重身になるように回る

・右肘を緩めながら少し両手首を右手の平が上を向くように
 ひねることで切っ先を楽に落とす

・そのまま手を回しながら刀を持ち上げ、同時に正面に向き直りながら振りかぶる

・半身になった時点で刀が体の後ろにあるようにする

・刀身が若が前下がりからそのまま頭上で水平になるように受け流しに振りかぶる

・脇構えっぽいところで刀が跳ね上がらないようにする

・あくまでも「脇構えになりながら」であってとまらず無理に構えを取らず振りかぶり
 の過程で「そのような形」を経由する瞬間があるに過ぎない

・240°の円を描くように刀を動かしながら右後ろの敵を切ったところから
 一瞬たりとも止まらず足、体と刀を完璧に合わせて左斜め前の敵を斬る

・左斜め前には大きく出るが、けっして足だけ先行しない

・残心は七本目に同じ、但し足幅をやや狭く且つ腰を落としきる

・納刀後、左斜め後ろに小さく足だけを動かし、それから二歩目を
 動かしながら腰を動かして元の位置に戻る

・足と刀の一致、足幅をやや大きめに取って腰を落とすことを最重要に

・切り終わりなど攻撃の終わり以外は止まらない

・次の動きに移行するときに焦らずじっくりと重みを持った動きを心がける


十一本目「総切り」

・普段よりさらに、開始線から二、三歩後ろに下がってから始める

・一、二歩目は六本目に同じ

・刀を差している方向に、右斜め上向けて抜いていく

・刀身の半分かつ、柄頭が右肩前付近、鍔元20cmあたりの刀身を正中線上にくるまで
 加速しながらしっかり抜いたら一度止める

 (抜刀ではなく受け流しなので六本目より握りに力を入れて)

・刀を出すのに合わせて右足と腰をやや大きめに前に出し、
 刀を止めると同時に前進を止める

・鞘引きしながら腰と足を左足に足半分合わさるまで後ろに引く

・力まず、ゆったりと大きく動きながら頭上に向けて一直線に拳を動かす。
・刀を握り、刀が水平に平行移動して頭上に上がるように

・刀身が体の左半身を守るように体に沿わせる

・振りかぶったところで止まらず顎の高さまで斬る

・普段の振りより刀を前に出すように手を絞り、高いところで斬りを作る

・足捌きに注意して送り足をしっかりつけ、右足の前進に合わせて体を前に進める

・斬り終わったところで止まるつもりできめる

・振りかぶりから一刀目までをつなげる ・力を抜きながらゆっくりと振りかぶり、そのまま二刀目に移行

・止める高さ、斬りを作る位置以外は一刀目に同じ

・左からの振りは斬る角度と刃の向きを正確に合わせ、スカらない

・力を抜かず、入れ直さないままに振りかぶり、そのまま三刀目に移行
 (振りかぶるスピードと鋭さを変えることで12、34、56のリズムを作る)

・三刀目はやや大きめに斜めにし、斬る位置を正確にする

・一、二、三刀目の振り終りで止まる時間は同じ

・力を抜きながらゆったりと腰だめに刀を構えるように動かす

・刀は水平のまま動かし、切っ先が左後ろ45°程度になるように頭上から下ろす

・左手は軽く緩めるが、外れきらないようにする

・柄頭が腰元から離れないようにしながら手を絞りつつ横薙ぎに斬る

・左腰でおすようにして切り、刀を体から外さないままに前に出す

・手を上向けて絞り、どこまでも刃波を水平に動かし続ける

・右斜め45°程度まで斬り、手首、握りが普段と同じになるところで止める

・送り足は普段の斬りと同様短く鋭く切り終わりと同時に止める

・加速の中で、斬りの終わりと同時に体を止めてきめる

・そのまま握りを緩めながら流れの中で振りかぶり真っ向から切り下ろす

・最前まで行くため、振り終わりの形、握りには徹底的に注意

・横血振り、納刀も同じ

・始めに下がっている分、七歩ほどで開始線に戻る

・歩く距離が長い分、気が抜けないよう落ち着いて下がる

・斬りの位置、止まる位置、振りかぶりの間の取り方、足捌きを中心に業を構成


十二本目「抜き打ち」

・普段の立ち姿勢より膝を緩めかつ後ろに下がるときに備えて胸を張っておく

・そっと両手を普段より速やかに刀にかける

・刀に手が触れると同時に柄頭が体に対してそのまま真上に上がるように
 軽く鞘引きをしながら上に刀を抜き上げる(けっして前に出さない)

・左足を十分に後ろに引き、合わせて後ろ足に体重をのせながら腰を左足軸に移す

・鞘引きは三本目同様そっと上に向けて軽く引くのみにし、拳に力を込めず
 鞘の向きが変わらない程度に

・抜き上げ、刀が抜けたところから緩やかに握って
 切っ先が円を描くように刀を水平にしていく

・体を後ろ足に乗せきると同時に刀を水平にし、左手を刀にかける

・後ろに体を引く過程で決して腰が退けないようにする

・右足が左足に受かって横によっていかないようにする

・力強く鞘引きして刀を水平のまま振りかぶる方法もあるが
 頭上で力んでしまうためせず、出来るだけ力を抜いて振りかぶる

・体を後ろに寄せた後止まらず膝、足首のバネで「海の波ように」前に出る

・振りかぶった形で決して止まらず、即座に斬りに行く

・右足、腰、刀を同時に前に出して体の前進、止まりと振り下ろしを合わせる

・左手をしっかり前に出して大きく振り下ろす

・前に突っ込まないようにし、かつ大きく前に出る(100下がって120出る)

・しっかり止まったら残心を示しながらゆっくりと右足を左足横まで寄せてくる

・刀とからだの相対的位置を変えず、特に左右には微動だにさせない

・右足が左足に受かって横によっていかないようにする

・右足踵が浮かないよう力を入れながら無理に加速することなく後ろに送る

・右足着地の瞬間に右踵を踏ん張って最後に鋭く加速させる(九本目同様)

・右足を左足より後ろに送ると同時に横血振りをする

・右足の踏み終わりと血振りの終わりを合わせて鋭さを出す(手の力で加速しない)

・上半身を力ませることなく、左手を素速く動かして自然な勢いを作る

・血振りの手の動きそのものは普段通り加速も減速もしない

・左膝を前に出しながら下がることで終ったとき膝と腰での攻めを作る

・納刀して足を揃え、小さく半歩前に出る

・最初から最後まで膝の力を抜いて軟らかく使い、腰の高さを一定にし続ける

・最後に抜く技なので納刀、その後の前進は限界まで胸を張って堂々と行う




<古流編>

膝詰

・座る
 1、上半身が動かない範囲で左足を軽く後ろに引く
 2、右つま先の1cm前に左膝を送りながら腰を下げる
 3、腰が前後しないよう一直線に座り終わった位置に一息に降りる
 4、中腰になった時点で左膝後ろに手刀を入れ、
   左膝が付く寸前に右膝後ろに手刀を入れて袴を捌く
 5、左膝をおろし終えた後右足をすっと後ろに引いて右膝を下に下ろす
 6、顎を引きながら正面に向かったままゆっくりと腰を落ち着ける
 7、座りきった後に左手を離して腿の上に置く
 8、足親指は重ね、両膝の間は拳二つ分近く空ける
 (上体と顔、目の向きに気を付け、ゆったりと行う)

・左手をゆっくり刀にかけながらこっそり鯉口を切る
 (正しくは刀を返しきって抜く寸前まで鯉口はきらない)

・刀を返しながらつま先を立てつつ腰を上げ、同時に右手を柄に送り、右足を立てる

・返した刀の位置は柄頭臍前で帯刀したところからそのままひっくり返し
 水平から45°程度になった地点で右手が楽にかかる場所

・右手の位置は正中線は決して越えず、
 真っ直ぐ出せば切っ先が切り込み口にはいるところ

・できるだけ低い腰で上体は真上、刀を胸前に送り終わるのと右手をかけるのを同時に
 右足を左膝と同じ場所かさらに1cm手前に出す

・右足を正面向けて出すと同時に左膝を正面に向くようさりげなく膝をずらす
・腰を立てながらつま先だけ付いていた右足の踵をつけるように踏ん張る

・右足が90°、左足も90°で止まるよう左足つま先を立てて力を入れる

・同時に右手を真っ直ぐ前に、左手を真っ直ぐ後ろに一気に開く

・右拳は顔正面、左拳は限界まで鞘引きし、両足は共に正面に向ける

・刀身はできる限り縦にし、切っ先は敵の脇にいれる

・切っ先が抜けたときはまだ肘、握りに余裕を残しておき、
 抜けると同時にわずかに拳を上げながら切り込みに入り、同時に左腰を限界まで引く

・右腰は動かないよう右足と上体の90°を守り続ける

・上体の左半身はむしろ前に出す

・抜刀した形でしっかり止まる

・上体を正面に戻しながら右肘の力を抜いて右肩を落としながら肘を下に向ける

・肩のラインが正面に向くに合わせて拳を頭上に送る

・刀と拳は自ら動かさず体の動きに沿わせる

・刀が頭上に来る直前から軽く右拳を絞りはじめ刀身が水平からやや上がりとする

・左手は鞘を戻すことは最低限に体の側面を通って頭上に送る

・左手と右手を同時に頭上に送り、手が刀に触れると同時に切り下ろす

・刀身が真っ直ぐ斜め前下に向かっていくイメージで直線的に振る

・左手を握りすぎたり肘が伸びすぎたりして鍔元から落ちないように注意

・振り終わった形は柄水平で切っ先が水月、両拳が右腿のラインかやや上、
 右拳が膝付近

・発声は振り始めた直後におこない、姿勢をのばし重心を落とし込みながら

・切り終えた形のまま落ち着くまで止まり、残心に移る

・残心
 1、両手の握りを絞って手を動かすことなく刀を前に出しながら
   腰を低いままに斜め前に向かって立ち上がる
   (右膝下を動かさないイメージで)
 2、左足を軽く引きつけながら直線的に右拳を額の斜め上に送る
 3、刀の角度は60°、左足は後ろに歩くときに送るのと同程度に
 4、敵を見越して目付を取り直し、肩の力を抜く
 5、体を全く変えずに右足を軽く一歩引く
 6、体を変えずに左足を大きく引くと同時に上段から切っ先を
   できる限り大きくまわしながら下ろす
 7、下段になるのと左足を後ろにつま先を付け終わるのを合わせて止まる
 8、肘が体に付くまで真っ直ぐ刀を手元に引きつけ、切っ先は膝の高さのまま変えない
 9、同時に腰と膝をゆっくり引き始める
 10、後ろ足を伸ばしたまま踵を踏みしめつつ軸を後ろに送り、右膝を合わせて下げる
 11、同時に切っ先を正中線に残したまま柄頭が鞘にあたるまで左拳を腰溜めに送る
 12、そっと左手を離し柄を握りながら平を上にこじりやや水平上にするのと
   切っ先を正中線に置くように右に大きく右手を開くのを合わせる
 13、右拳は右腰斜め右前、左拳は臍前近くにして立ち霞に
 14、切っ先で押さえつけるように切っ先から降りる
 15、右膝を正面、左膝をやや開きながら「粉雪が舞い落ちるように」霞の構えとなる
 16、こじりが上がりすぎないよう注意
 17、最初から最後まで上体は正面垂直を極力維持

・納刀
 1、切っ先を最大に右拳を最小に動かして臍前で合わせる
 2、鍔が正面にあり続けるようやや右前に向けて刀を出す
 3、鞘引きをし、右手が前に出るのと合わせる
 4、鍔正面のまま両手で迎えにいき、右膝より手元で刀を合わせる
 5、右肘を緩めることに注意し、両腕が緩まっている地点で納刀
 6、短い距離を重々しく刀を縦にねじりながら所定の位置に戻す
 7、右手をそっと右腿に送り右膝に左膝を付け、左膝の位置に右足を送る
   (右足つま先が左足を追い越さないように)
 8、正面をにらんだ後ゆっくりと右足の横に左足を送りまっすぐ立ち上がる

・小さく二歩前に進んで元の位置に戻る